最近、温かくなったり寒かったりと気まぐれな気候ですね。
季節の変わり目はいつも体が変になります。。数日前まではハナが止まらなくて困りました。
今回は(今回も?笑)バッグのファスナー修理事例です。
こちらの鞄。ヨーロッパ製ですから金具なんかは重厚な感じがします。革もしっかりしていて品質の良い素材が使われていることがわかります。
やはり一番にガタが来るのはファスナーテープ。コイルが脱線してどうしようもない状態。少し入り組んだ厄介な形ですが頑張って交換修理していきましょう。
ファスナーを取り外すために干渉している箇所は全てステッチを解きます。なので見た目以上に大掛かりな作業になることもあるんです。解体したら最後元に戻せなくなる部分もありますから、鞄の年齢も考慮して、ベストな修理を考えます。
人間でも、高齢の方に長時間に及ぶ外科手術を施すのは難しかったりしますよね。
鞄も一緒で修理の際にできるだけストレスをかけないと言う事が大事です。
スライダーチャームを新しいパーツに移植します。こちらの鞄にはもともとYKKファスナーが採用されていました。海外製品でもYKKがつかわれていることはよくあります。それだけ信頼のおけるモノだと言う事ですね。
アフター。左右で縫製の仕方が違うので、カーブのテンションを統一させるのがむずかしいんです。。鞄を組み立てる順序で考えると、ハンドルに通している金属カンとまっすぐ1本入った鋼のプレートを取り外さないといけませんが、教科書通りの組み立て方をしていたらとんでもない料金になってしまいます。鞄修理には鞄修理の手順があると言う事ですね。この辺は製品をバラしては、半泣きになりながら元に戻して、、という地道な経験の積み重ねで養われるものだと思います。
大きなヨレもなく、開閉もスムーズです。
こちらのヴィトンもファスナー交換です。
強靭な金属製ファスナーですが、テープが切れてしまってますね。消耗パーツですからこればっかりは仕方がありません。こちらのファスナーは形からしてYKKエクセラですね。同じ素材で交換修理しましょう。
できるだけラインを脱線しないよう、針でつきながら張り合わせていきます。
この工程がけっこう大事です、、
こちらも元のチャームを難なく再使用できました。
アフター。びしっと一直線に決まっています。特殊なカラーのファスナーも、お時間を頂ければ取り寄せできますので、そこまで雰囲気も損なわないかと思います♪
ファスナーの故障は、案外お安くキレイに直りますから修理に出して長く愛用してくださいね。
以上、鞄のファスナー交換でした!