ヒロナガ鞄修理工房です。今日はケア用品の紹介です。
ドレスインプレグニーラー Collonil コロニル社(ドイツ製)
以下、パッケージ説明
【特徴】
植物性オイルとナノ化されたフッ化炭素樹脂が湿気から皮革を保護し、表面の汚れを落とします。
【対象商品】
スエード・ムートン等の起毛皮革、シープ・ヌメ革製品等
【使用方法】
対象素材・製品表面のほこりを布やブラッシングで落としてください。容器をよく振り布が占める程度にスプレーし湿っている間に汚れた部分を軽く擦ってください。頑固な汚れの場合は同様の工程を繰り返してください。乾いた後、馬毛ブラシでブラッシングして仕上げてください。
【アドバイス】
対象商品が新品のうちからお使いいただくと汚れが付着した場合、本品で落としやすくなります。
ドレスインプレグニーラーの特長
ドレスインプレグニーラーはヌメ革などのデリケートなレザーの保護及びクリーニング剤です。ルイヴィトン・モノグラムに使用されているヌメ革をはじめ、あらゆるブランド製品のヌメ革に利用いただけます。その他、スウェード・ムートン・シープスキンなどのクリーナーとしてもお使いいただけます。
扱いやすいスプレータイプのクリーニング剤
スプレータイプで揮発性が高いため、防水スプレーのような使い心地で使用していただけます。揮発性が高いという事は、水溶性のゲル状クリームや、乳化性のクリームタイプの製品と違って、水分が革表面にとどまる時間が短く、クリームの塗りムラが起きたり、ヌメ革の色味の変化が限りなく少なく、新品の製品でも見た目を変えずにケアができるという事です。
ヌメ革の基本的なメンテナンス
おろしたてのヌメ革製品をそのままの状態で使うのはほぼ自殺行為といっていいでしょう。ヌメ革の扱いに慣れている方であれば、いきなりヌメ革専用クリームなどを使ってオイルインして使っても良いですが、色味の変化が激しいので戸惑う方も多いかと思います。結局怖くて何もメンテナンスできないまま使っているうちに、通り雨に打たれて雨染みだらけ、、という事は避けたいところですよね。
雨に対しては防水スプレーを併用するのが鉄則ですが、不意につけてしまった黒ずみや金具のさび移りなどを取りたい場合、また皮革全体を汚れを定着しにくい状態に保つためにドレスインプレグニーラーが一本あると大変便利です。
ドレスインプレグニーラーの使用方法
スプレータイプなのでそのまま皮革表面に吹き付けたくなるところですが、必ずウエス(きれいな柔らかい布であれば何でも良い)に吹き付けて、ウエスの湿った部分で乾拭きをするようなイメージで使ってください。擦った部分が一時的に水分を含んで色味が変わりますが10秒もしないうちに揮発してもとの風合いに戻ります。汚れが気になる箇所は間を置きながら同じ工程を2回3回と繰り返してください。汚れ落とし作業が終わったら、ドレスインプレグニーラーを吹き付けたウエスでレザー全体を乾拭きしてください。光沢感が統一されきれいに仕上がります。
ドレスインプレグニーラーを使用したケア用品の組み合わせ使用例
・総ヌメ革製品・ヌメ製品小物の場合
①ドレスインプレグニーラーで汚れ落としと全体メンテナンス
②ウォーターストップ等の防水スプレーで雨染み対策
・CHANELマトラッセ等のシープスキンのメンテ
①ドレスインプレグニーラーを含ませたウエスで全体の乾拭き・汚れ落とし
②乾燥状態に応じてデリケートクリームで全体の保革
③コロニルシュプリームクリームで仕上げ・ブラッシング、色の退色が見られる場合はシュプリームクリームの各カラーで補色。
・LVモノグラム製品などのコンビ素材製品の場合
①ヌメパーツにドレスインプレグニーラーで汚れ落とし・全体メンテナンス
②泡状のクリーニングフォームで合成素材・トアル地(モノグラム・ダミエ等)部分のクリーニング
③ウォーターストップ等の防水スプレーで雨染み対策
・手垢汚れのひどいハンドルのケア
①ドレスインプレグニーラーで汚れ落とし
②①を複数回繰り返す。
・手垢汚れ等長年蓄積した染料調の革小物全般
①ドレスインプレグニーラーで汚れ落とし、染料調のレザーは色落ちがしないか見極めながらやさしく乾拭きするように表面の汚れを落とす。(パステル系メタリック系ホワイト・グレー系統は顔料調レザーの場合が多いので注意する。)
②乾燥状態に応じてデリケートクリームで保革
③染料調レザーで色の退色が見られる場合はコロニルシュプリームクリーム等で色の補色・念入りに乾拭き・ブラッシング
ケアの方法がわからない、そもそも自分でやるのが面倒、という場合当工房でケアのサービスもご利用いただけます。修理依頼と併用してご利用いただいた場合はワンコイン¥500でクリーニング・保革・防水まで完全メンテナンス致します。
クリーム等の補色が効かない製品や、ケアのみでの改善でご希望のコンディションに復元が難しい場合はカラーリング施工で製品全体の調色ができます。何でもご相談ください。