鞄・財布の内装には合成皮革が使用されていることがよくあります。撥水性や汚れが付きにくいといったメリットがありますが、湿気に弱く、日本の気候にはあまり適した素材ではありません。人工的な素材のため、劣化するとベトベトになり使用困難な状態に陥るどころか、他の部分にもベトベトがこびりつき、汚染が広がってきます。
こうした症状は素材の劣化が原因ですので、シャンタン生地や帆布など、劣化の心配がない素材に交換修理するのがおすすめです。
ルイヴィトン エピのビジネスバッグ。美品ですが中はえらいことに。。内部のポケット3ヶ所が劣化していたのですべてシャンタン生地に交換。
こちらがシャンタン生地(黒)。やや光沢がありラインが入った高級感のあるシャンタンはブランド物によく合います。
単純に修理に適している素材でもあるので、当工房ではメインで使っています。
落ち着いた雰囲気がお好みでしたら無地の帆布も取り寄せ可能ですよ。
アフター。
ベトベトをちょっとでも感じ始めたら、直ぐに修理に出した方がきれいに直りますよ。
モノグラムの二つ折り財布 同様にシャンタン生地(焦茶)に交換。
アフター。収納口の多い財布ほど、元穴にステッチを落とすのが困難になりますが、できる限り合わせていきます。
コインケースの張替。一旦パーツごと本体から取り外し張替えます。
この手の修理のご依頼品は、ほとんど使用せずしまい込んでた美品も多いので、劣化部分だけ取り除いてしまえば新品同様によみがえります。
最後にPRADAの内袋全交換。ファスナーポケット・ロゴ入りタグも元通りです。
以上、合皮の内装交換修理でした。
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