ハンドルの部分的補修、革パーツの新規作成のご紹介です。
ショップをされてるお客様が店頭ライトで焼けてしまった自社商品を買い取りリペアして使えないかという、ちょっと変わったご相談。できるだけ安くあげるため、革パーツを作成し隠してしまうことにしました。
このような長方形のレザーを作ります。四か所穴あけしホックを2つ取り付け。
パーツをハンドル片側に縫い付け、ハンドルカバーでカモフラージュしました。
モノは同じですが、単純にパーツの新規作成です。単純に悪いものを取り去ってしまうだけでもいいかもしれませんが、なんだか寂しい気もしますしハンドル本体を傷めないために作り直した方がおすすめです。
大人気、TUMIのハンドル革パーツ新規作製。堅牢な鞄ですから修理すれば倍くらい長く使えますよ。
このTUMIのハンドルパーツ、革の始め終わりと、中央部の幅が数ミリ違います。革パーツ全体も緩やかなカーブを描いているので、最低限の型紙作製のスキルがないとまともな修理はできません。
初めて作業したときは、残骸から新しいパーツの型紙をミリ単位で作成することの難しさに呆然としました。まあ、幾度とやってますのでご安心ください。
こちらも大人気、ポーターのこれまたハンドル革パーツ交換。やはり取っ手部分は劣化が早いですね。鞄本体はいたってピンピンしています。
ハンドル修理は本当によくある修理なんですが、これが奥が深いんです・・本来は「ハンドルパーツ組み立ててからの、本体に縫製してドッキング!」なんですが、修理の場合は、作業中ずーっと重たいカバンがついて回ることになります。TUMIやサムソナイト等の、重い&デカい多機能バッグのハンドル修理で「ステッチがガタガタになって怒られた~(泣)」というのはこの業界のあるある話じゃないでしょうか。
リペアの仕事では毎回使用する革も変わる中、難度の高い工程を一発勝負でキメるために、毎日が試行錯誤の連続です。
ちょいと脱線しましたがこちらがアフター。やはり全然見た目も手触りも違いますね。より一層の愛着を持っていただけるようがんばって修理致します。
以上、ハンドル革パーツ作製のご紹介でした!
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