今回は財布・バッグのバネホックの交換修理について。バネホックの金属の摩耗・バネの不具合で困った経験をお持ちの方は多いかと思います。
パーツは凸側と凹側の2種類があり、ハンマーでたたいて金属をひしゃげさせて固定する仕組みになっております。カシメやホック類は全てそうした仕組みになっているため交換の際にはオリジナルのパーツは破壊してしまう必要があります。そのため、ブランドロゴを残したい・純正パーツを使いたいという方は、各ブランドの正規のリペアサービスをご利用いただくことになりますね(T_T)/~~~
上の画像はイタリーホックと呼ばれるもので、ルイヴィトンをはじめ多くのブランドに使用されています。当工房では、品質と安定供給の確かなPRYM社のイタリーホックを使用しています。
国産のホックと、ブランド物に使用されている海外製のホックは形状が異なります。国産のパーツでは修理対応ができないケースがあるので今回はその辺りを解説してみましょう。
こちらはオス側の表がカシメの頭形になっており、オス・メス両側の交換をするとトップのロゴが無くなり貧相になってしまいます。こうしたケースに、互換性のあるイタリーホックを使用するわけです。
ホックの止まりが弱ったとき、ほとんどの場合バネの入ったメス側に原因がありますので、メスのみ交換すればオス側のトップのロゴを失わずに修理できます。
メス側のロゴはPRYM・ITARYロゴに変わりますが、ホックを止めているときにメス側は見えないので違和感はありません。
上画像はPRYMホックをヴィトンの純正ホックにはめたところ。ピッタリ形状があっているのがわかりますね。
金具と同時に打ち具(これがなかなか高い・・)も全てそろえなければならないので結構大変です。カラーバリエーションは現状ゴールド・アンティック・ニッケル(銀)・黒ニッケルとあり、状態に合わせて近いものをチョイスできます。ここまでそろえているお店はあまり無いんじゃないでしょうか(^^♪
ホック交換の作業風景。。入り組んだ構造でも縫製を解いて元通り仕上げます。小物用の特殊な打ち台を使って最小限の解体で正確にカシメる事ができます。工賃も比較的リーズナブルですので是非ご依頼いただきたいですね(^^♪