久々更新となりました、、
日本全国から大変たくさんのご依頼をいただいており、ごく一部しかご紹介ができておりませんが、様々な構造の製品の修理にトライさせていただいております。
立体成型のダレスバッグ1本手ハンドルの作成風景。既製品の場合、薄い金属製の立体プレートに薄く漉いた革を張り合わせた作りが多いですが、そういった既成の芯材ではあらゆるバックの構造に対応できないので、一から総革仕立てで作成していく場合が多いです。
今回は、付け根の連結金具も劣化がひどかったため交換しました。色味の近い革が手に入りましたので違和感なく仕上がりました。
こちらはTUMIの複雑な構造のハンドル。
こちらも元はスポンジ材がクッションとして使われていましたが、柔らかい豚革を何層も重ねて、クッション機能は維持したまま総革仕立てで仕上げました。
芯材に合成素材が使われているパーツのデメリットですが、外装のレザーより先に内側の芯材が劣化して破損し、芯材が強度を保つ機能を失うことにより、パーツの型崩れが起き、破損につながるケースが多いです。
とはいえ合成芯材にも利点はありますし、使わないと再現できないものに関しては使用することもあります。
今回紹介したような、後々芯材だけを取り除いて交換、ということができない特殊形状の場合は総革仕立てで作成するほうが耐久性に優れているかと思います。