ルイ・ヴィトン製品のリペアあれこれ
久しぶりの更新となってしまいました。今回は、改めてルイヴィトン製品のリペア事例をご紹介していきます。
根革パーツ・ストラップ・ハンドル等のレザーパーツの交換、ファスナー交換、リベット・ナスカン等の金具交換、劣化した合皮内装の交換etc..様々な修理にトライしていますのでお気軽にご相談くださいませ。
ルイ・ヴィトン根革パーツの交換（新規作製）
革パーツが劣化して硬化したり、雨染みが長期に渡り黒く変色したり、割れ・裂けによる使用不能になった場合、交換修理をお勧めしています。
リベット式の根革パーツ交換事例。オリジナルの根革パーツは一枚の革を切り出し、コバ（側面）は顔料フィニッシュという仕上げですが、当工房では耐久性を最大限に高めるため、革は裏張りし2枚合わせにし、その間に補強テープ芯を仕込んだ三層構造で仕立て、ヌメ革パーツのコバは染料仕上げで磨いてフィニッシュしてあります。
革は意外と伸びやすい素材なので、つぶれなくてもパーツが変形して美観を損なってしまうことがよくあります。負荷がかかる部分には人工の補強テープを入れてハイブリット仕様にしてやることでひっぱり強度が増します。革を二枚合わせにすることで、ランダムに走る革の繊維が重なり合い、同じ厚みでもより強靭なつくりになります。コバを叩くことで繊維が収縮し硬度がアップするため顔料フィニッシュよりこちらの仕立てをチョイスしています。
スクエア型の根革パーツ。
バックル式の根革パーツ。特殊な構造のパーツもできる限りオリジナルの型を尊重して元通りに再現します。
ショルダーストラップの修理（新規作製）
ショルダーストラップの新規作製。金具は再利用し、元の仕様どうりに新規作製します。金具の破損がある場合は、近い金具で代用し作製も可能です。金具は依頼品によりその都度仕入れる形になりますが、事前確認したい場合は画像で確認等できますので予めご相談ください。
こちらもショルダーストラップの交換。エイジングした本体に合わせて使うヌメ革も、何種類か用意していますので、一部だけ真っ白になってしまうという事はありません。ただ、新品のレザーと古いレザーの見た目の差は、ある程度出てしまうのでご理解ください。見た目を完全に統一されたい場合は革パーツの総替えをお勧めしています。
合皮内装のベタベタ・内装交換
エピ・セカンドバッグのアフター修理例。ベトベト合皮からシャンタン生地に変更しました。カラーバリエーションも豊富にありますので違和感なく仕上がります。
劣化した合皮内装のリニューアル。当工房では、レーヨン生地（シャンタン）をメインで使用していますが、本革ライニング、ピッグスエード、綿オックス生地などもご用意できます。詳しくは個別に対応しますのでご相談くださいませ。
また、イメージチェンジで内装のカラー変更といったご希望にもお答えします。
こちらはサックプラの内装交換ですが、豚革ライニングで仕上げました。
今回はここまで。また次回の投稿をお楽しみに！
他にもさまざまな修理に対応しておりますのでお気軽にお問い合わせくださいませ。