ヒロナガ鞄修理工房です。今回は大変ご依頼・ご相談が多いCHANELのマトラッセなど鞄のハンドルが折れてしまった・自立しなくなったというトラブルについて施工例を交えてご紹介します。
初めに、このようなタイプのバッグの構造の解説をしますと、ステッチラインのちょうど手前まで丸手芯材が入っており、実際に縫い込まれているのは表の革だけだったりします。製造時の機械縫製ですと、丸手の大きい段差をまたぐのを避けたいためか、芯材ごとステッチをかけてしまうことはあまり無いと思います。
新品の製品や、革が比較的新しく繊維のハリを保っている間は全く問題ありません。しかし、3年、5年と経年変化するにつれて革の繊維がほぐれて、ハンドル全体がだらんと垂れ下がってしまいなんとなく不格好な姿に。
破損した状態でなければ、使用には問題ないのですが、実際のところ、やはり見た目が気になるという事でハンドルの自立補正を希望される方が多いです。