財布の修理依頼。毎日たくさんのご依頼いただいております。大変お持たせしておりますが順番にご対応していますのでご辛抱願いますm(__)m
エルメス、ボッテガ、ヴィトン、シャネル、グッチなどが多いですが、基本的にはどんなブランドでも対応可能です。今回も定番のファスナー交換から、折山のレザーの穴あき補修、ステッチ補修、コバの顔料再生など、いくつか修理事例を紹介します。
定番のボッテガヴェネタのラウンドファスナー修理
こちらはメインのラウンドファスナー交換、内側のコインケース部分のファスナー交換、スライダーの引手飾りの新規作製、皮革ケアを行いました。
ファスナーテープは高級ラインのYKKエクセラ使用。海外製のファスナーは平滑性が悪くなりがちですが、YKKエクセラファスナーの機能性と耐久性のバランスの良さは世界一といっていいでしょう。
ファスナーの品質はよく海外製の高級金具とおなじくくりで金属の質(硬度など)で語られがちですが、ファスナーはテープ部分と金属ムシ部分の異なる者同士をを組み合わせたハイブリット素材。
平滑性に優れているという事は、ファスナーテープに負荷がかかりにくい、つまりファスナーテープの破損が起こりにくく、耐久性があるという事です。つまりはファスナーテープの良さは「金属ムシの硬度と平滑性のバランス」で決まるという事です。
YKKエクセラファスナーは、海外製ファスナーに近い金属硬度を持ちながら、より平滑性に長けているので、上記の理由から世界一の品質であるという事が証明できるわけですね。
素材の良しあしでどれぐらい変わるの?と疑問に感じるお客様も多いと思いますが、ラウンドファスナーに関しては、当工房で使用しているエクセラファスナーとYKKのスタンダードクラスのファスナーでは寿命が倍ぐらい変わる場合もありますので、コスパは言うまでもなく天と地の差があります。
ゴートスキンの特長的な長財布。こちらもラウンドファスナー交換、引手の新規作製。皮革ケアも施して新品時のふっくらした革質がよみがえりました。
こちらはクロコ長財布、コイルファスナーの交換修理です。
ルイヴィトン・二つ折り財布の修理
ぱっくり開いた折山部分のステッチ補修と、コバ側面の顔料(バニッシュ)の再生。
モノグラムやダミエの合成生地も泡状のクリーナーで丸洗いできます。かなりピカピカになりますよ。
バニッシュ再生・コバ側面の顔料べたつきの修理
経年劣化で剥がれたり、湿気や温度変化によりべたつきが発生したコバ顔料の再塗装。単に色を乗せるだけの施工ではなく、既製品にみられるツルツルでふっくらしたコバ塗装面を再現します。
財布の折山・破れの革パッチ強化補修
上画像のように穴の開いた折山部分の穴埋め補修です。
当工房独自の技法で穴埋めを施します。上画像は途中経過ですが、この後部分補色をして違和感のない仕上がりになりました。素材自体の補強・顔料コート・皮革ケアを併用して製品に合わせた補修方法をチョイスします。
革小物・ミニポーチの修理
モノグラム・ミニポーチの劣化した合皮内装の張替えです。
今回は外装に合わせてダークブラウンにカラーチェンジしました。
内装生地は、シャンタン(レーヨン・光沢、ラインあり)と綿オックス(綿100・光沢なし)が定番素材でご提案できます。オプションで革張り・ピッグスエードなども可能です、個別にご相談ください。
今日はこの辺で。
その他、様々な修理にTRYしておりますのでお気軽にご相談ください!